そもそも「結婚内祝い」とは?
結婚内祝いとは、結婚のお祝いをいただいた方々へ感謝の気持ちを込めて贈るお返しの品のことです。
もともとは「内輪のお祝い」として、親族や近しい人々に幸せのおすそ分けをする習慣でしたが、現在ではお祝いをいただいた方全員にお返しをするのが一般的となっています。
1. 結婚内祝いを「贈る時期」
結婚式を挙げた場合は、式後なるべく早いタイミング、一般的には1ヶ月以内に内祝いを贈ると良いとされています。
結婚式に参列できなかった方からご祝儀やプレゼントを頂いた場合は、式後にまとめて内祝いを送る流れが多いでしょう。
結婚式をしない“ナシ婚”や入籍のみの場合も、お祝いを頂いてから1ヶ月以内にはお返しを送るのが目安です。
挙式をしないぶん、「いつ返せばいいの?」と迷いやすいですが、受け取った側が忘れないうちに感謝を伝えるのがスマートです。
新生活でバタバタしていたり、挙式が先になるケースなど、どうしても1ヶ月以内に間に合わないこともあるでしょう。
その場合は2ヶ月を目安に贈り、メッセージカードや手紙で「お返しが遅くなり申し訳ありません」と一言添えればOKです。
何もしないよりは、遅くなっても丁寧にお返しをするほうが印象が良いです。
2. 結婚内祝いの「金額相場」
結婚内祝いの予算は、頂いたお祝い(ご祝儀・品物)の約半額(半返し)が目安とされています。
例えば、1万円のご祝儀なら5,000円前後の内祝いを贈るという考え方です。
親族や上司などから5万円、10万円といった高額のお祝いを頂いた場合、きっちり半分を返してしまうと相手を恐縮させる可能性があるため、3分の1程度でも失礼には当たりません。
具体的には10万円のお祝いに対して、2~3万円程度のお返しを目安にするといった調整がよく行われます。職場の同僚が数名連名でお祝いをくれたり、友人グループからまとめて頂いたりすることもあります。
その場合は、合計金額の半分を目安にして、皆で分けやすいお菓子セットや一人ずつにプチギフトなどを用意するのがおすすめです。
個別の住所が分かっているなら、全員に同じ金額分をバラバラに贈るより、まとめて楽しめる形が喜ばれるでしょう。
3. 結婚内祝いの「熨斗(のし)の種類」
結婚内祝いでのし紙を付ける場合、表書きは「結婚内祝」が一般的です。結婚式当日の引き出物では「寿」もよく使われるので、どちらでも失礼には当たりません。
ただし「御礼」や「御祝」はお祝いを贈る側が使う表書きなので、お返しとしては不適切です。結婚は一度きりが好ましいため、繰り返し結び直す「蝶結び」ではなく「結び切り」を使用します。
紅白(または金銀)の結び切りが、結婚のお祝いにふさわしい水引となります。のし紙の下段には「新姓」を使い、新郎新婦のフルネームや名前を連名で記載します。
たとえば「山田 太郎 花子」とするか、「山田 太郎・花子」と記すなどの書き方が一般的です。
旧姓しか相手が知らない場合も、基本的には新姓を書き、メッセージカードで旧姓を補足すればOKです。
のしには、包装紙の内側にかける「内のし」と包装紙の外側に掛ける「外のし」というかけ方があります。
内祝いは、控えめに渡すことから「内のし」が推奨されていますが、かけ方には地域性が強いため、その土地で使用される掛け方を確認しておくとよいでしょう。
不安を解消!結婚内祝いのQ&A
Q. 結婚内祝いに避けたほうがよいアイテムは?
A. 包丁やはさみなど「切れる」ものは、「縁を切る」ことを連想させるため、避けた方がよいでしょう。ハンカチは「手切れ」を連想させるため、避けるのが無難です。また、日本茶は弔事の贈り物として使われることが多いため、結婚内祝いには適していません。
Q. 相手の希望を聞いてから贈っても失礼にならない?
A. まったく問題ありません。むしろ「必要なものはある?」「他の人と被ってない?」と事前に確認することで、相手にとって実用的で喜ばれる結婚内祝いを贈ることができます。
Q. 結婚内祝いにメッセージカードは必要?
A. 結婚内祝いにメッセージカードを添えることは、感謝の気持ちを伝えるために非常に効果的です。特に、直接会ってお礼を伝えることが難しい場合は、心のこもったメッセージを添えることで、相手に感謝の気持ちがしっかりと伝わります。形式ばらず、感謝と近況を一言添えるだけでも好印象です。
Q. 結婚内祝いを渡すとき、直接?それとも配送?
A. 可能であれば、手渡しのほうが感謝の気持ちが伝わりやすく丁寧ですが、遠方の方や普段なかなか会えない相手には配送でもまったく問題ありません。配送の場合も、メッセージカードや手紙を同封することで、心のこもった印象になります。
Q. 結婚祝いをもらっていない人に内祝いを贈るのは失礼?
A. 結婚内祝いはあくまで「お祝いのお返し」なので、基本的にはお祝いをいただいた方へのみ贈るものです。お祝いをもらっていない方に贈ってしまうと、かえって気を遣わせてしまう可能性があるため、避けたほうが無難です。